『華と修羅』
5巻の短さの中に華と修羅がコンパクトに詰まったドロドロ遊園地
昼ドラ漫画のお手本のような構成
大正を舞台とした家督相続のお家騒動もの。
僕はシリアスな物語として読んで、鬱屈した気分で読み進めました。
たとえばこんな心理だ。
(こんなドロドロ僕には耐えられない)
(もう勘弁してくれよ)
(良心の呵責……ッ!)
それでも、最後の最後で…
(これさ、ドラマチックをやりすぎじゃない?)
と、ふと我に返った瞬間があった。
…ものの全5巻を駆け抜けるように読了。
暴力、死、セックス、血縁、非血縁、裏切り、
主従、謀略、純愛、政略結婚などの要素がこれでもかという感じで登場します。
全編にまみれています。
5巻は良い長さ、ベストだと思いました。
もっと長くなると、しんどくなるはずです。
それに同じ要素を繰り返し出さないといけなくなる。
昼ドラは30分が良い。
読み終わった後でwikipediaを見ると、
もしかしたらギャグ漫画として読めばよかったのかもしれない。
(それにしてもwikipediaはいつだって結末はしっかり書いてあるよね!危ない)
『北斗の拳』もシリアスとギャグがまじってて、
どちらかに比重をおいて読むこともできるけど、それと似ている。
昼ドラマの視聴者はどうなんだろう。
ギャグ?ハラハラどきどき?
どっちとも取れるのがこの手の作品の良さかなと思いました。